所長コラム
卯年
新年 明けましておめでとうございます。
今年は、卯年。飛躍や向上の年のようです。兎がぴょんぴょん跳ねるので、その象徴なのでしょうか。
私が思うには、飛び跳ねるにもその元になる脚力が必要ということ。平穏な日常の中にも日々の経験や努力を積み重ね、飛躍するときの脚力=自力を備えておくべきと考えます。社会人には、様々な役割が求められますが、その自力如何で対応に差が出て、評価もされます。飛びぬけた成果を上げる機会は滅多にありませんが、その過程に手を抜かずにいることが大切です。
年の初めにそんなことに思いを巡らしながら、高2の息子のプリントを眺めていたところ、こんな文章を目にしました。近い将来社会に出る生徒に向けて、社会人とはどうあるべきかを伝えたい先生の的を得た表現です。一方、私たち大人(社会人)は、子供たちからそういう風に見られると思うと、自省の念に駆られます。では、その一部を紹介しましょう。
(略)
学生のうちは周囲の人々によって、生かされ、支えられています。社会人はその社会を支える側になっていきます。『自分のために頑張りながらも、他の人のために努力する人間』、『人のために質の高い能力が必要だからこそ、自分を伸ばそうと努力する人間』それが社会人です。
(略)
個人的には、前段は当然のこと、後段の努力に惹かれます。まさに当センターが求める人材(支援者の素養)だと考えます。
当センターでは、今年も職員一丸となって、障がい者の社会的自立をアシストしてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
年の瀬
前回、師走に入ったとつぶやいたのが今月1日付。そしてもう27日。アッという間に年の瀬です。そんな中、慌ただしく駆け抜けた、この1年を振り返りつつ、つらつらと…。
冒頭から、個人的な話題で恐縮ですが、世間で高名な占星術師によると、今年、私は大殺界のど真ん中とやら。
気にするも、気にしないも本人次第なのでしょうが、元日から家族の体調不良、3日には冷蔵庫が壊れ、右往左往する正月からスタート。そりゃ気にするでしょう大殺界!
しかし、そんな巡り合わせがあるとすれば、体調不良だけは避けようと断酒、食事量レコーディング、運動、ストレッチに取り組んだ次第。結果的には、節制をするきっかけを作ってくれた大殺界、と楽観的に捉えて無事乗り切れたようです。
しかし、今年は、いろいろあったなぁ~が本音のところです。
さてさて、本題に入ります。
今年も当センターでは、利用する方々や家族のご理解、関係機関の連携もあり、様々な形で福祉サービスを提供することができました。深く、お礼申し上げます。
昨年末から検討を進めていました相談支援事業の休止は、予定通り3月末でソフトランディングできました。引き続き4月からは支援資源を主要3事業へ集約させ、広報と管理業務を強化することもできました。これらは、職員一人一人の頑張りの賜物です。
現下の社会情勢は、新型コロナウイルス感染から物価高まで、刻々と変化しています。我々福祉事業者は、様々な情報をキャッチしながら事業を進めていく必要があるようです。当センターにおいても、来年度に向けて、必要とされる支援とは何か、更に検討していきたいと考えています。
来年もよろしくお願いいたします。
継続のススメ
今日から師走。
一説によると、“師”とは僧侶、俗にいうお坊さんのことのようです。
しかし、私のような一般人でも慌ただしい時期。そんな時期に職場の健康診断がやってきます。どういう理由でこの時期になったのかは定かではありませんが、1年間の節制度合いを数値で突き付けられます。
ということで、今年は一大決心。数値に一喜一憂する前に節制してみました。何をかというと、3月から282日間、断酒、食事記録、カロリー収支記録、体重測定を継続してきました。加えて、晴れた日の通勤は、徒歩か自転車。さて結果や如何に。
さてさて、本題に入ります。
一昨日、インターンシップ事業の最終日、修了者で現在介護施設で働いているTさんが参加してくれました。就職して4年2ヶ月経って、教える立場になり自信もって仕事に取り組めている様子でした。一方、自身の障がい特性から苦手なこともあるようですが、上司に素直に聞いたり(←これスゴイ)、自分なりに克服しようと努力していました。
実は、仕事を続けるには後段の方が大事で、特性に起因する困難さに向き合っていることには感心させられました。帰り際に必ず私を訪ねてくれるのですが、今回は、『私に力になれることがあれば、いつでも言ってください。』と挨拶して帰っていきました。若干21歳、ADHDの彼、かっこよすぎるわ。
継続のススメ。彼に教えられているような気がします。
まだ10ヶ月にしかならない私の健康管理。まだまだ終われそうな気がしません。
産業カウンセラーの日
昨日、11月23日は、勤労感謝の日。産業カウンセラーの日でもあります。
各地で産業カウンセラー協会主催のイベントが開催されました。
私と主任は、宮崎市内会場の分科会で話をさせていただきました。
分科会のテーマは、発達障がいがある方への支援の在り方。
テーマとして取り上げていただいたこと、思いのほか日ごろから思案されている会員や一般の方もいらっしゃることに感謝した次第でした。
今回は、センターでの支援業務内容の紹介はさておき、障がいがある方への向き合い方、支援を受けることの大切さに重点を置きました。
出席者のほとんどが産業カウンセラー。日常業務や相談等で困難さを抱えている方と接する方も多く、グループ討議では、休憩も忘れ様々な話題について意見を交わすこととなりました。
支援者の立場は、特性理解(障壁の理解と克服意思)が支援の出発点。一方、産業カウンセラーの視点からすると受容共感できても気づき(特性理解)に繋がらない。双方のそんなもどかしさは、障がいがある方の社会的自立を促したい思いの表れなのでしょう。なかなか即効性のある解決策はありません。しかし、声を上げ続け、思いを巡らし、手を尽くし続けることで、多様な特性に引け目を感じることなく活躍できる社会できていくのだと感じます。そう信じたい。
キャリアについて考える ⑤
久しぶりの更新となりました。
今回は、少々脱線して、つらつらと…。
以前、就職してから仕事を続けるためには、“体力が必要だ”ということをつぶやいていました。“体力”、その言葉だけを切り取ると、肉体労働を連想される方もいらっしゃるようです。ここで私が伝えたかったのは、“体力”イコール“体調管理による仕事を続けられる力”でした。
体調管理は、年齢や生活スタイルによって人様々です。
私自身、若い頃はさほど気にしていませんでしたが、最近は、寄る年波には勝てません。そこで、アプリを使って食べるものの量や種類、体重を管理しています。また、入浴、睡眠時間、朝の(柴犬との)散歩など、生活習慣に気を付けて体内リズムを整えるようにしています。
そんななか、意外な盲点が排便習慣。人に言えない悩みのランクでは、上位になるのではないでしょうか。少し前のフリートーキングでは、そんなことにも…。
生活支援員が、“排便”をテーマに選んだのは、利用者男性との面談で聞き取った腹痛の悩みから。便秘による腹痛があり、酷いときには仕事に行くのが辛いほど深刻。だけど誰にも相談できないとか。そこで、テーマにして、まずはみんなはどうしているかを聞いてみようということに…。
あえて普段の会話では語られないトイレの話が盛り上がり、この男性もホッとした様子。食べ物との関係(量・バランス)や、まずはトイレに行く時間を決めたりして、徐々に改善していったようです。
実際、この彼は、体力自慢で仕事を任されるほど能力を発揮するタイプ。水分補給はしているものの、夏場は汗の量も増え便も硬くなりがち。加えて食事量も増えるので…。
結果として、腹痛でパフォーマンスが落ちたり、最悪欠勤が続いたりするとなるとせっかくのキャリアも台無しになります。その彼も採用から2年を超え着々とキャリアを重ねています。
かくいう私も若い頃は、お腹がゆるくなる、いわゆるつまらない方の人。緊張すると途端に…なんてことも多々ありました。些細なことですが、当事者にとっては大問題です。そんな悩みも、相談できることで解決すれば儲けものです。今になって、些細なことの積み重ねがキャリア形成にも影響するのだなぁ~とつくづく考えさせられます。