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初秋に思う

徒歩で通勤していると、頬を伝う風や風景から季節の移り変わりを感じます。また、思いがけない出来事との出会いや気づきもあるものです。

秋の気配を感じながら、思うところをつらつらと…。

 

さて、先日の帰り道のこと、小学校高学年と思しき少年が駆け寄ってきて、「いま、時間とかって、分かりますか?」と尋ねてきました。「ん?」と思いつつも、時刻を教え、少年は何事もなく走り去っていったのでしたが…。

はて?

このやり取り、日本語に間違いではないのだけど、問い掛けに何か違和感を持つことしばし…。「いま何時ですか?」で良いのでは?と思いつつ歩きながらしばし…思料。

そうそう、彼の今どきの話し方は、時間を知りたい、もしくは教えてもらいたいという自分の意思を明らかしていないのです。それは、仮に断られても傷つかないような、もっというと、彼は無意識に相手からのノーを恐れているのかもしれません。

 

翌朝の出勤時、信号待ちをしていると、対面に親子連れが。お子さんは、保育園生くらい。お母さんに引かれる反対の手には、ぬいぐるみと容器のような物を大事そうに持っています。信号が変わり歩き出して間もなく、容器がするりと手から落ち、向かってくる私の足元の方へコロコロと転がってきました。何気に拾い上げると、お母さんが受け取って、しきりに「ごめんなさい」と詫びて、小走りに去ったのでした。ん?こちらの方が恐縮した次第。

 

いづれも、些細なことですが、拭えない違和感は少し寂しい気持ちに。そう、相手方への配慮も大切ですが、自分の意思をすんなりと伝えるのが先のような。そんなコミュニケーションが成立するといいのになあ。秋風を頭皮で感じるようになった私の人相が、件のコミュニケーションを阻害しているのではないか、という一抹の不安は措くとして。

 

写真は、秋晴れの高千穂の峰山頂(本文とは関係ありません)高千穂の鉾